幻と言われる一珍友禅

  • 2018.11.22 Thursday
  • 06:30

友禅染の発祥は勿論昔ですから、糊糸目の筒描きが当り前でした。

しかし、一枚ずつ下絵を絵描きさんが描いてスタートする為、とても高価で一般の人が着用する事は殆どありませんでした。

糊糸目は現在でも高級品の代名詞となっています。

糊糸目の代わりにゴム糸目が使われだしてから、下絵が紙の草稿に変り同じ図案が何度も使えてコストが一気に下がりました。

友禅染が一般に普及したのです。

今から60年くらい前までは糸目筒描きから彩色友禅、素描、ローケツ迄一人でこなす職人さんが沢山いました。

その後、大量に需要が増えると着物の各工程が専業化しました。

作家さん以外、それぞれ専門の職人さんが担当したのです。

 

一珍友禅は全てをこなす職人さんが居なくなって幻となりました。

一珍の筒描きは糊やゴムではなく小麦粉を主原料としています。

なので乾くとポロポロと落ちてきます。

そうすると次の職人さんに回せません。

これが一珍の筒描きです。

丹後縮緬の帯地は地染めの後、抜染して四角く抜いています。

白く見えるのは白一珍、その上に重ねる様に黄色の色一珍で筒書きしています。

 

次に緑の色一珍。

筒描きに使うのは先金が真鍮でこちらも制作する職人さんが激減、消滅迄カウントダウン状態です。

指で握っている筒紙は和紙に柿渋を塗り重ねたもの。

 

彩色場面は撮影出来ませんでしたが、その後に一珍糊を剥がす場面です。

昔は料理に使うナイフで剥ぎ落としていました。

結構無茶をやっていたという事です。

 

勝手に剥がれますが、落とすとなると綺麗に落ちる訳ではないので一苦労。

我が工房では色んな工程を手がけているので一珍友禅が幻とはなっていません。

この作品は工房でご覧頂けます。

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