「職人を囲む会」絞りの実演

  • 2016.03.14 Monday
  • 06:22
京都では職人さんを囲んで仕事に付いてのオモヤマ話を聞く会がほぼ一月に一回開催されています。
今回お話をされたのは実演までして頂いた絞りの工芸家「木村隆男」さん。
あちこちの工芸展や美術展で入賞されているのでご存知の方も居られると思います。

今回は絞りの実演も、伊勢木綿を素材に反応染料で染められます。
今入っているのは「ハイドロ」、何と色抜きに使う薬品です。

使われている染料は「スレン」綿を染める為に開発された染料ですが、耐光性が無茶に強いので最近は絹でも使われ始めています。
ただ、染め方が全く違うのと、温度や染める時間で可成り差があり、とんでもない程難しい染めではあります。
反応染料は工房でもハンカチやネクタイ、ポーチなどの薄色に使っています。
他にも工房では苛性ソーダまで。
染める素材は既に下の染めが出来上がり、三角に折られ、同じ形状の板に挟まれています。

板締め絞りの一種で雪花しぼりです。
輪ゴムで止めてあります。

炊き染めではありますが、本来の炊き染めは90度位にするので手を中に入れる事はできませんが、スレンの染は50度から高くて70度、温度が高いと早めに染まる様です。

絞り屋さんで普通に炊き染めする時はゴム手袋の中に水を入れその中に手を突っ込んで染の作業をします。
染液の中で揉む様に。
手前が染液。

染めが上がると水の中に。


板を外すと。

濃い部分が今回染まった所。

出来上がりを皆さんが。

氏の作品を見せて頂きました。
総絞りの振袖。

白地に見えますが、ここも疋田が詰まっている手間の掛かった作品です。

絵羽した小紋。
下地を絞りローケツで竜巻絞りで仕上げてあります。

絞りの着物はぴんぴんに伸ばしてしまうと値打ちが見え難くなるので縮んだまま仮縫い。

真ん中に小帽子を使って染めてありますが、「輪出し」かもしれません。
風呂敷になるのでしょうか?


同じ手法の着物。

右と左の上がりが違う事が多い染めですが、お見事です。

こちらは下染めはぼかして、横向きに杢絞りの様です。
多分太めの棒に皺を寄せながら巻き付けているのだと思います。
濃い部分だけ染液に浸かる様に詰めていくのでしょうか。


氏の小物作品。

右に並んだのはスカーフ、左は帯揚げみたいです。
左手前は疋田絞りの染める前の状態、着物の一種。

こちらは風呂敷の様ですが、大河ドラマ「真田丸」で使われた長澤まさみさん着用の着物から。

巻上げ絞り、工房でも風呂敷を糸入れから染めまで全ての工程をしていました。

こちらは同じく堺雅人さんの衣装から着想したもの。

平縫い締めと帽子絞りかと。
絞りもそれぞれの工程が専業化され、氏は染色を主にされているのだと思います。
この方は私よりグッと年上、まだまだ頑張らねばと思いつつ。
8年前にこの会でお話をさせて頂きましたが、こんな実演まではとんでもない事。
頭が下がります。
この方のご子息も既にご活躍だとか。

この「職人を囲む会」に出席したのは息子だけ、撮影してくれたのでお裾分けです。
時代を担うのは次の世代、バトンタッチも近づいた気がします。
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