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遊そぞろ

京町家 染工房 遊のブログ

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洛趣会の帰り道に

先日、お客様が洛趣会からの帰り道お立ち寄り下さいました。

 

「洛趣会」とは京都の色んな老舗が集まって毎年11月3日4日に開催される言わば見本市の様な催事。

毎年開催される場所が変り、今年は黒谷さん金戒光明寺でした。

この老舗と言われる中には呉服の小売店や問屋さん、染屋さんに西陣織の着物関係だけでなく、寿司屋、蕎麦屋、料理屋、京人形、扇子、風呂敷、和菓子、お茶と茶道具、お香に時計屋さんまで。

「お売りしません、お誉め下さい」というコンセプトで今年は八十五回を迎えたそうです。

 

確か、入場の為の招待券にはお蕎麦券やお茶席券が同封されていたと思います。

そんな洛趣会で「沢山のお誉めの言葉を頂き、着物に対して注視の目を感じました」と仰るお客様が帰り道に工房に立ち寄って下さったのです。

 

洛趣会で。

本物の紅葉にはまだ早かったと思います。

金箔の光悦垣に枝菊、肩周りは金箔の霞に紅葉。

 

そして工房の店頭で。

お誂えでないと存在しないだろうという、お客様こだわりの色使いです。

菊に使ったブルーの配色には濃淡に何色も使っている事を会場でご指摘頂いたとか。

流石に老舗の集まりに来られる方の目は肥えていると思いました。

 

こちらは後姿。

こちらのお客様は着姿をわざわざ見せに来て頂く事が何回も。

公開も許可頂いて頂いているのでこのブログではお馴染みかも知れません。

 

着物って良いですね。

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はんなり半襟

白以外の半襟はお洒落を楽しむアイテムで凝ったものが沢山あります。

個性を楽しまれる方には選択するのが楽しいものです。

 

しかし、ほんの少しのお洒落を楽しむ方も居られると思います。

左襟にだけ、ほんわりとした柄を入れた「はんなり半襟」を作ってみました。

撮影うまく出来ていませんがご覧下さい。

 

生成り色に見えますが、白地のシルエット猫。

左は薄鼠、右は藤鼠。

地紋は紗綾形に牡丹。

 

こちらも白地のうさぎ。

左側は薄紫、右側は水色系のうす鼠です。

地紋は同じく紗綾形に牡丹。

 

こちらは雪輪と源氏香。

源氏香の上と下は輪郭線だけ真ん中に薄緑、雪輪は薄紫など。

実物はもう少し薄めです。

源氏香は桜鼠地、源氏香は黄味の砂色。

生地は疋田の地紋。

 

こちらは珍しいピーマンと鈴。

ピーマンは白地、鈴は写真より綺麗で薄い瓶覗き(薄い青緑)

両方とも多色で色づけしていますが、淡くて主張し過ぎません。

地紋は石ころ並び。

 

価格は1,200円です。

 

 

 

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お宮参りの着姿

先日、お宮参りをされたお客様からお写真を頂きました。

御誕生に先立って初着をご注文頂いていたのです。

お堂の中でおばあ様に抱かれて。

初着は枝橘に檜扇、工房で染めました。

お誂えです。

お母様が着用されている訪問着も檜扇柄でコーディー。

 

こちらはご主人様と並んで。

クリーム色の訪問着と朱赤色の初着がお堂の中で一際輝いています。

ご主人様の満足そうなお顔が印象的です。

勿論お母様からは笑顔が溢れています。

ご了解を得たので掲載させて頂きました。

 

こちらの初着は以前「描き疋田」の工程を御覧頂いた初着。

お子様の健やかなご成長をお祈り致します。

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伝統遺産に和刺繍を

我が工房が刺繍を依頼する刺繍の職人さん。

和の伝統文化の継承に携わっています。

以前、祭の鉾?の「見返り」に使われる神様の刺繍を紹介した事があります。

今回はその続き、二年がかりで古くなった装飾品の更新を依頼されてました。

 

こちらは古くなった「旗」

糸はほつれ、古さの趣はありますが、茶色っぽく変色。

金糸も輝きを失っています。

しかし、厚みがあり立体的な様は感動的でもあります。

 

この旗を新調する訳です。

刺繍机に張られた生地に刺繍したものがこちら。

机に固定する為、生地が沢山の糸で張られているのが分かります。

写真では分かりにくいかも知れませんが、もの凄く立体的。

厚みを持たせる為のいくつもの工夫が施されています。

一針一針、手で縫って行くのですから凄いですね。

 

太刀と兜の前立がほぼ完成、全て出来上がると切り取って赤い布に縫い付けるのです。

福岡県からの依頼だと聞いています。

 

趣味の刺繍をする方は多いと思いますが、こちらの様に芸術の域にまで到達した職人さんは激減しています。

こういう所にお上の目が届かないといけません。

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新柄振袖制作中:葵

新柄の振袖の制作を始めています。

図柄は「葵」

糸目の筒描きから。

草稿図案を下に置き、下からの光で図柄を写し取っていきます。

日本古来の筒描き。

世間には少ない金糸目で。

宝尽くしと梅が見えます。

 

こちらは別のところ。

こちらは椿。

 

糸目の筒描きが終わると「伏せ」

金糸目の場合は蝋で伏せます。

ゴム糸目や糊糸目の場合は餅米糊ですが。

蝋が焼けて金茶になっています。

これくらいだと防染力が上がります。

新しい真っ白な蝋は時として柄の中に色が入る事も。

焼けて茶色になるとまた問題が出る事もあります。

 

拡大。

防染力を高める為、手間を掛けて二度伏せで。

 

これで引き染が終わると、揮発水洗や蒸し等を経て彩色に掛かります。

全体の様子が見えてきました。

 

なかなか良いグラデーションに染まっています。

拡大。

胡粉の彩色から始めました。

次回は彩色が進んだ所をお目にかけたいと思っています。

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一珍、絞り、チャンチン蝋の帯

日本を縦断する台風に被害を受けられた皆様、御見舞申し上げます。

今なお残る伝統工芸を御覧頂き多少の励みになれば幸いです。

 

先だって一珍友禅の糸目筒描きを御覧頂きました。

彩色が終わって珍しいシーンを御覧下さい。

小麦粉を主原料にした一珍糊をキッチンナイフで削ぎ落としている所。

糸目は固く盛り上がっているので、蒸し前に。

柄の外側の白い線は工房独自の「チャンチン蝋」を使って既に仕上げたもの。

拡大です。

粗い粒状に一珍糊が剥がれているのが分かります。

一珍糊は小麦粉に布海苔や石灰、明晩を加えて作ります。

もろくして割れを入れたりする事も。

その配分はそれぞれの工房のさじ加減。

糊に色入れれば色糸目に、この帯では白の胡粉周りが黄色の色糸目です。

 

染め上がった帯の太鼓がこちら。

この帯の外側に使ったのが「チャンチン蝋」

インドネシアの民芸である極細の蝋線ですが、工房独自の技法で再現しています。

こちらは非公開。

 

この「チャンチン蝋」の技法を使った帯を続いて染めています。

絞りにチャンチン蝋友禅:唐花散し文様。

手前は腹、太鼓部分を彩色しています。

手元です。

帽子絞りで白抜きした所にチャンチン蝋で糸目の線を描いてあります。

蝋でこの様な細い線は一般的には不可能だと思います。

 

絞りに似せた素描も併用。

染め上がった帯の太鼓。

 

拡大してみましょうか。

 

絞りも職人さんが激減しましたが、残っている職人さんは名人だけみたい。

黒地でこの上がりです。

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鬼の額裏

鬼の額裏が蒸しや整理から上がり仕立てに入ります。

その前にご了解があったのでご覧下さい。

男性用羽織の裏になります。

脱いで見せたくなるでしょうね。

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三つ参り、親子で手まりウサギ

五年余り前、位置付け小紋(工房では遊小紋)で手まりにウサギの着物を染めました。

関東方面にお住まいのお客様からのご注文。

彩色している写真がこちら。

金糸目友禅です。

 

その後、ご子息がご結婚され赤ちゃんが誕生。

その時に染めた初着がこちら。

手鞠の図柄には思い入れの深いモチーフも取り入れています。

 

以前、この手鞠に和玩具で遊ぶウサギの初着を染めた事もあります。

全てお客様とご相談して染めたお誂えです。

 

そして、つい先日この初着を三つ参りの着物に仕立直したところ、早速記念撮影されました。

ご許可を頂いたのでご披露致します。

お家族が着物姿で。

ご子息ご夫妻とお二人のお孫様。

着座されているお嫁さんは先年おばあ様に染めた手まりウサギの遊小紋。

見事な着姿に着用されています。

お孫様の着物が今回仕立直しした三つ参り着物。

上に着用されているお被布は染める間が無いという事で、仕立上りを工房が手配した正絹の既製品。

 

ご両親の手を取って愛らしいお孫様。

 

そして、このブログをご覧になる方にぜひとも見て欲しい素晴らしい写真がこちら。

見つめ合う親子!!

プロのカメラマンが撮ったとは言え素晴らしい感動的な写真です。

 

日本の美そのもの!!

 

ブログに付き、お顔はぼかしていますが、私はその前の綺麗なお二人の姿を見ています。

羨ましいでしょう。

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幻の友禅「一珍染」で帯を:その壱

十年程前でも幻と言われた「一珍」ですが、まだ少ないながら居られました。

現在は全く話題に上ってきません。

 

糸目友禅に使うものは古くは餅米を主成分に蘇芳で色付けした「赤糸目」

炭を細かくしたり、亜鉛末で防染力を高めた「黒糸目」が使われ、現在でも手間の掛かる高級品で使われています。

 

手描友禅が庶民に届く様になったのは、糸目に工程を省けるゴムが使われたから。

白では識別出来ないので揮発水洗で落ちる群青を混ぜたので「青糸目」と言われています。

 

工房では糸目自身に防染力が期待出来ない「金糸目」も使っています。

お洒落感が高いので人気があります。

 

さて「一珍」に使う糊は何なのか。

それは小麦粉をメインにした糊。

乾燥すると割れたり剥がれたりするので、糸目を置く同じ場所で彩色しなくてはなりません。

糸目や彩色が分業された京都のシステムが一珍を衰退させたのです。

 

先ず「一珍」糸目を見て頂きましょう。

一珍糊自体は引き染に耐えられないので、薄地又は蝋や糊で白抜きした濃地を使います。

 

今回は蝋で伏せた帯地。

拡大すると。

外側の線や点は工房独自のチャンチン蝋の糸目。

蝋は既に除去し、白く上がっています。

 

もっと拡大すると。

白く盛り上がっているのが「一珍糊」、黒い線は青花の下絵です。

 

そして面白いのがこちら。

先の糸目とは色が違っています。

拡大。

一珍糊に染料を混ぜ「色一珍」で筒描きしています。

使っている生地は濱縮緬、ゼンマイ入り紬です。
この後彩色に入りますがそれは次回に。

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鬼の額裏:その弐

男性用の羽織の裏を「額裏」と言います。

額の様な絵が描かれる事が多かったのが由来とか。

羽裏とも。

 

前回は鬼の面を蝋で柄を伏せた場面を紹介しました。

今回はその仕上げです。

地色は薄め、少し青紫味のグレー。

蝋が伏せてあった所は白く上がっています。

素描をしています。

線は「青花当たり」下絵になり、蒸しの高熱で消えます。

 

可成り進みました。

 

角と目と牙は金泥描き。

広い額裏は作業が大変、縦のシワを伸ばす事が出来ないので手前で軽く引っ張りながら。

 

続いて髭の線を素描。

少し分かりにくいかも。

 

金泥描きの部分に墨で陰影を付けます。

使うのは筆ではなく、片羽と呼ばれる平べったい刷毛、ぼかしに使います。

左側の角や目玉、牙に影が入っているのが見えるでしょうか?

 

こちらは作業工程の公開を許可頂きました。

この前は非公開ですが般若を、今回は赤鬼でした。

全く同じものは出来ませんが、違う面に挑戦したいものです。

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